BS21 Lab の製品 - SD1602H を RaspberryPi 用 i2c シールドにするキット(製品番号:BS21LAB-012)

19/dec/2013 新規
26/dec/2013 更新

Sunlike 社製の SD1602H を、RaspberryPi 用の I2C シールド(拡張ボード)にするキットです。
SD1602H そのものとピンヘッダー(1×16)は付属していませんので、別途、御用意ください。
I2C (TWI) 方式専用ですので、貴重な GPIO ピンを消費しなくて済みます。
また、おまけ機能として、+5V 汎用出力4点(内3点は PWM 出力も可能)も付いています。

  1. 概要
  2. ギャラリー
  3. ご購入方法
  4. 注意事項
  5. 免責事項
  6. 仕様
  7. 表示できる文字
  8. 組立て方法
  9. 使用方法
  10. 汎用出力
  11. ソフトウェア

・概要

別名、「RaspberryPi 用 カナ LCD シールド」です。(元々この名称だったんですが、商品名としてはインパクト感が弱いので、現在の名称に改名しました)

本製品に SD1602H そのものとピンヘッダー(1×16)は付属していませんので、お客様にて御用意ください。 (多分、本製品を買われる方なら、ブレッドボードに挿しっぱなしで、埃を被った SD1602H の一台や二台は、部屋の片隅に転がっているかと思います)。 SD1602H は、バックライトが緑色のタイプと、オレンジ色のタイプの2種類がありますが、どちらを使用しても構いません。

表示できるのは SD1602H で表示できる半角 185 字+ユーザー定義文字8文字のみ、です。
符号化方式は UTF-8 のみになります。

おまけ機能として、+5V 仕様の汎用デジタル出力が4点、付いています。この内3点は 8 bit PWM 出力も可能です。

なお、「シールド」は Arduino 用語であり、RaspberryPi 的には「拡張ボード」が正しい用語なのですが、「拡張ボード」では語感的に今一なので、本製品では「シールド」という名称にしてます。

本製品は組み立て式キットとなっています。表面実装部品(SOタイプ 8ピン)が1つだけ有ります。他はスルーホール部品です。組み立て方は組立て方法を御覧下さい。


・ギャラリー

全体写真:クリックすると拡大します。SD1602H そのもの、RaspberryPi 本体、SD カードやケーブル等は付属していません。御覧の通り、RaspberryPi 本体よりも、一回り小さいです。
View

表示例:この様な使い方を想定しています。基本的に、数字+アルファベット+カタカナ+記号が少々、です。
Example1 Example2
所詮 SD1602H ですので、かな漢字混じりの普通の文章や、グラフィックス表示は、逆立ちしても無理です。 そのような機能が欲しい方は、RaspberryPi 用 漢字 LCD シールド(製品番号:BS21LAB-011)を御検討ください。


・ご購入方法

本製品は、以下のサイトで取り扱って頂いております。

(株)スイッチサイエンス様


・注意事項

本製品は、基本的には、電源を OFF にした状態で DIP SW の切り替えを行ってください。通電中に DIP SW を切り替えますと、もしかすると IC 等が静電破壊される恐れがあります。
電源を OFF にした状態でも、DIP SW を切り替える時は、静電気を逃がしてから行ってください。

また、本製品は端子等が露出しており、ショートなどで容易に故障しやすくなっておりますので、取り扱いには十分に注意してください。

鋭利な部分も多数有りますので、怪我等に十分に注意してください。


・免責事項

本製品は人命等に関わる装置への利用につきまして、考慮されておりません
また、本製品を使用した事によって発生しました如何なる事象につきまして、弊社は責任を負いかねますので御了承下さい。


・仕様

寸法幅約70.5mm×長さ約48.3mm
高さ約25mm※ LCD から RaspberryPi 用ピンソケット先まで
駆動電圧+5V(LCD 駆動用) 及び +3.3V(通信用)


接続方式I2C (TWI) 方式RaspberryPi 本体とは +3.3V で通信します
I2C アドレス7bit表記: 0x0C 〜 0x0F
8bit表記: 0x18+R/W 〜 0x1E+R/W
※ DIP SW にて4つの中から選択可能。
  ただし、いずれの選択でも連続4アドレスを占有します。
7bit表記: 0x1C 〜 0x1F
8bit表記: 0x38+R/W 〜 0x3E+R/W
7bit表記: 0x2C 〜 0x2F
8bit表記: 0x58+R/W 〜 0x5E+R/W
7bit表記: 0x3C 〜 0x3F
8bit表記: 0x78+R/W 〜 0x7E+R/W

LCD 表示領域幅52mm×高さ16mm
LCD 表示文字数半角16文字×2行※ 半角文字のみ。全角文字は不可
LCD バックライト常時点灯、もしくは、ソフトウェア制御※ DIP SW より、常時点灯と、ソフトウェア点灯/消灯機能のどちらかが選べます。なお、点灯させると、バックライトだけで最大 120mA 消費するようになります



回路図:
見ての通り、RaspberryPi 本体と繋がっているのは、5本(+5V, +3.3V, GND, SCL3, SDA3)のみです。
KanaLCD4RPi の回路図

※ ATmega48A 内蔵 pullup を使用しているので、R4, R5 は不要です。
※ C11, C12 はチップコンデンサ用です。アキシャル型コンデンサ用の C1, C2 とは選択になります。
※ SJ1, SJ2 は現状、何にも使用していません。(空きピンを遊ばせておく位なら、何かに使えるかも、と思って追加したが、結局、使わなかった)


<動作確認>
以下の時での動作を確認しています。

・RaspberryPi Rev.2 model B
・Raspbian "wheezy":2013/9/25版:Kernel 3.6
・WiringPi v2 (point 03)


・表示できる文字

「カナ LCD シールド」がサポートする文字集合 ※ 以下「HD44780用文字集合」と呼称します
半角文字JIS X 0201:1976 ローマ字(チルダ記号を除く)94字計185字
JIS X 0201:1976 片仮名 (いわゆる半角カナ)63字
拡張ラテン+ギリシア一部14字
記号, -1乗記号11字
漢字 (千/万/円)3字
ユーザー定義文字 (5x8dots)8字デフォルトで 日,月,火,水,木,金,土,♥ の8つが設定されてます。もちろんユーザーが自由に変更できます。
※ JIS X 0201:1976 ローマ字の内、チルダ記号('~', 0x7E)は表示できません。代わりに '-1乗'記号を表示します。
拡張ラテン+ギリシア 記号 ユーザー定義文字

「カナ LCD シールド」がサポートする符号化方式
・UTF-8 方式 のみ

※ あくまで符号化方式です。Unicode 系を選んだからといって、Unicode にある文字が全部使えるようになる訳ではありません。


・組立て方法

巨大なので、別ページにしました。「カナ LCD シールド」の組立て方法 をクリックしてください。


・使用方法

DIP SW ですが、以下の写真の様に、左側の SW から1〜3の番号が刻印されています。
DIPSWの解説

以下の様に機能が割り振られています。
DIP SW の設定SW1SW2SW3コメント
I2C アドレス = 0x0C〜0x0FOFFOFF---それぞれ連続4アドレスを占有します。
また、電源 ON 直後に SW のチェックをして、I2C アドレスを決定します。決定後は SW1〜2 を変更しても、Reset もしくは電源再投入されるまで I2C アドレスは変わりません。
I2C アドレス = 0x1C〜0x1FOFFO N---
I2C アドレス = 0x2C〜0x2FO NOFF---
I2C アドレス = 0x3C〜0x3FO NO N---
LCD の Backlight = ソフト制御------OFFkanalcdBacklight 関数でソフト的に ON/OFF する。電源 ON 直後はソフト OFF されている。
LCD の Backlight = 強制 ON------O Nソフト ON/OFF 状態に関係無く、Backlight が強制 ON される。(最大 120mA 消費する様になるので注意)

VR101 は、Backlight の輝度調整用です。一方、VR103 は LCD 画面のコントラスト調整用です。双方とも、小型のプラスドライバ等で、ちょうど良いポジションに調整してください。


・汎用出力

おまけ機能として、汎用出力4点が付属しています(ATmega48A の空きピンを使用)。LCD 制御と同様に i2c 制御です。
4点の内、3点は PWM 出力が可能です(デジタル出力も可能です)。残り1点はデジタル出力のみ可です。

この PWM 出力は、ハード(ATmega48A)で生成する本物のPWM です(ソフト的に作り出した擬似 PWM ではありません)。

ただし、デジタル出力も、PWM 出力も、共に +5V出力ですので、注意して下さい。(3.3Vではありません。)

名称デジタル出力PWM 出力コメント
PWM0ON/OFF 出力8 bit PWM 出力
PWM1ON/OFF 出力8 bit PWM 出力
OUT0ON/OFF 出力8 bit PWM 出力本当は "PWM2" という名称にするべきだったのですが、"OUT0" というシルクになっています。
OUT1ON/OFF 出力不可本当は "OUT3" という名称にするべきだったのですが、"OUT1" というシルクになっています

最初に、kanalcdPinMode 関数で、デジタル出力か、PWM 出力か、を選択する必要が有ります。これをしておかないと、意図した動作になりません。 kanalcdInit 直後は、4点とも、デジタル出力が選択されています。

PWM 値は 8 bit 長 で、0〜255 の範囲です。


動作確認ですが、LED 4個(緑色の拡散キャップが付いているヤツ)と、この様に接続します。
LED 接続

※ 以下の動画は、漢字 LCD シールドのものですが、カナ LCD シールドでも同じです。
デジタル出力4点の動作確認例です。(動画ファイル(.mov 形式) 17秒, 10.2MB)
PWM 出力3点の動作確認例です。(動画ファイル(.mov 形式) 33秒, 19.0MB)


・ソフトウェア

巨大なので、別ページにしました。ソフトウエア をクリックしてください。


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