BS21 Lab の製品 - Arduino 用 カナ LCD シールド(5V 専用)- 組立て方法

24/july/2014 新規
10/aug/2014 更新

標準構成(5V Arduino 専用)の組立て方法の解説です。
拡張構成(3.3V/5V 兼用)の場合は、「カナ LCD シールド(3.3V/5V 兼用)」の組立て方法をご覧下さい。
<添付部材の一覧>

以下の部品がそろっている事を御確認ください。
万一、不足している場合は、info@bs21−lab.com (スパム対策で全角文字にしてます) まで、御連絡下さい。

名称記号型番メーカー個数コメント
(1)基板 (W53.3mm×L72.0mm, t=1.2mm)---BS21LAB-014弊社製1枚漢字LCDシールドv2 と兼用の基板
(2)制御用IC (DIPタイプ,28ピン)U1ATmega48AAtmel製1個専用ファームウェア書き込み済み
(3)ICソケット(DIPタイプ,28ピン)U1---不問1個どちらか片方のみ添付されています。以下の写真では、14ピン2ヶになってますが、28ピン1ヶの場合もあります。
ICソケット(DIPタイプ,14ピン)U1---不問2個
(4)トランジスタQ12SC1815不問1個
(5)電解コンデンサC110〜100μF 程度, 耐圧 6.3V以上不問1個
(6)積層コンデンサC20.1μF 程度不問1個
(7)半固定抵抗VR101100Ω不問1個LCD バックライト調整用
(8)半固定抵抗VR10310kΩ不問1個LCD コントラスト調整用
(9)抵抗 (1/4W)RB122Ω不問1個赤赤黒金
(10)抵抗 (1/6W)R11kΩ不問1個茶黒赤金
(11)抵抗 (1/6W)R210kΩ不問1個茶黒橙金
(12)抵抗 (1/6W)R4〜54.7kΩ不問2個黄紫赤金
(13)タクト SWS1〜2---不問2個左/右用。色は、黒茶赤黄緑青白、の中から適当に選んでます
(14)3連DIP SWDIPSW3---不問1個
(15)足長ピンソケットセット---1x6,1x8,1x8,1x10不問1set
(16)ショートピン------不問4個色は、黒赤黄緑青白、の中から適当に選んでます
(17)プラネジ (M3×10mm)------不問2個
(18)プラナット (M3)------不問2個
(19)プラスペーサ (2.4mm高)------不問2個
(20)取扱説明書---BS21LAB-015(P1)弊社製1枚

※ 基板は"有鉛"タイプですので、御注意下さい。
※ U1 は、最大耐圧 +6V ですので、これを超えない様、御注意下さい。
※ ICソケットは 300mil幅 28ピンタイプが1ヶ、もしくは 14ピンタイプが2ヶ、のどちらか片方のみ添付されています。
※ VR101 と VR103 は、まったく同じ外形です。側面に 101103 と書かれていますので、それで見分けてください。
※ タクト SW とショートピンは、黒茶赤黄緑青白、の中から適当に選んでいます。色の指定はできませんので御了承ください。

基板(表) ICとICソケット その他の部品 C2 抵抗5個 足長ピンソケットセット ショートピン プラネジセット

以下の部品は添付されておりませんが、必須の部材です。別途、御入手ください。

名称記号型番メーカー個数コメント
(21)キャラ LCDLCD1HD44780系(日本語フォント)不問1個ピン配置に制約有り
(22)ピンヘッダー---不問適量キャラ LCD におまけで付属しているはず


以下の部品は添付されておりませんが、有ると便利と思われる部材です。別途、御入手ください。

名称記号型番メーカー個数コメント
(23)スライドSW (SPDT)SS1SS-22SDP2 もしくは SS-22SDH2日開(NKK)1個ショートピンでの切り替えが気に入らない時
(24)スライドSW (SPDT)SS2SS-22SDP2日開(NKK)1個ショートピンでの切り替えが気に入らない時


<前準備>

組立てに際して、以下の工具が必要となります。適宜、ご準備ください。
  1. 半田ごて
  2. 半田
  3. ニッパー
  4. ラジオペンチ
  5. テスター ※通電確認に使用します。ショートしていると音が鳴るタイプがよろしいでしょう

また、以下の工具等があると、作業がやり易くなると思われます。

  1. 安全眼鏡 ※百円ショップで315円で売ってるヤツでOKです
  2. 仮止めテープ (マスキング・テープ) ※粘着力の弱いテープ。ホームセンター等で売っています
  3. 基板スタンド
  4. 半田吸い取り器
  5. ピンセット
  6. リードベンダー ※抵抗などの足を曲げる道具
  7. IC ピンそろえ器
  8. 5V 電源 ※新品の電池3本〜使い古しの電池4本でもOK (新品4本だと、簡単に +6V 超えてしまうので注意)
工具1 工具2 リードベンダー 基板スタンド 安全眼鏡 電池4本

なお、半田付けの方法や、工具等の取り扱いの方法につきましては、各種雑誌やインターネット上に数々の紹介がありますので、ここでは割愛させて頂きます。


<組立て>

以下の手順にて組み立てると、きれいに組みあがると思います。 無論、必ずこの通りに組み立てなければならない訳ではありませんので、適宜、アレンジしてください。
なお、万が一の為にも、作業中は安全眼鏡の着用をお勧めします。

また、IC は静電気に弱いので、体に溜まった静電気を放電させてから作業開始してください。


<基板裏面>

SJ5V と SJ3 を半田でショートさせます(これを忘れると、まったく動作しませんので、御注意ください)。一方、C3 には何も取り付けません。
SJ5V, SJ3 をショートさせる

SJ1 と SJ2 は、接続するキャラLCD の仕様により、以下の3パターンが有りますので、適切な設定を選んでください。
表示される行数表示されるフォントのサイズSJ1SJ2コメント
キャラLCD の表示が1行のみの物5x8ドットオープンショート実機が無いのでテストできていません
5x11ドットショート
キャラLCD の表示が2〜4行の物5x8ドットのみ無効(ショートでもオープンでもどちらでも構わない)オープン
SJ1 と SJ2

キャラLCD のピン配置が 2x7 タイプの場合、1番ピン、および2番ピンの仕様により、以下のどちらかの状態にショートさせる必要が有ります。 1x16 タイプの場合はショート不要です。
SJV1=5V, SJV2=GND もしくは SJV1=GND, SJV2=5V

<基板表面>

SJC, SJD も半田でショートさせます。(これを忘れると、まったく TWI 通信できませんので、御注意ください)
※以降の写真で U2 が取り付いた写真になっているものがありますが、全てこのショート状態になっているものとして見て下さい。
SJC,SJD をショートさせる

写真のとおり、抵抗5個を取り付けます。(この写真、間違って R3 つけてしまったので、画像加工で R3 を消してます。よく見ると画像処理の痕跡が見えますが気にしないでください)
抵抗5個

ICソケットと積層コンデンサ C2 を取り付けます。ICソケットの向きはシルクのくぼみに合わせるようにして下さい。(U2/R6/R7 が付いてますが気にしないように)
ICソケットと積層コンデンサC2

3連DIPSW を取り付けます。逆向きでも動作そのものには影響しませんが、かっこ悪いだけなのでシルクに一致するようにして下さい。
3連DIPSW

半固定抵抗 VR101, VR103 の2つを取り付けます。まったく同じ色・形ですが、"101"と"103"の刻印で区別してください。
半固定抵抗

電解コンデンサC1 を取り付けます。向きが有りますので注意して下さい。
電解コンデンサC1

タクトSW 2つ(S1, S2)を取り付けます。色は、黒茶赤黄緑青白の7色から適当に選んだ2色ですので、写真の色の通りにする必要はありません。
タクトSW2つ

トランジスタQ1 を取り付けます。向きが有りますので、写真の通りに取り付けてください(写真のは分かりやすいように周りの部品がありませんが、実際は既に C1 と S2 が付いているはずです)。
トランジスタQ1
※ トランジスタの足ですが、リードベンダーで、以下の様に成形すると、取り付けが容易になります。
2SC1815 足の成形

SS1 と SS2 の所に、写真のようにピンヘッダー(付属していません)を半田付けします。もし、2列のピンヘッダーをお持ちならば、そちらの方が半田付けが楽です(写真もそうしてあります)。 もしくは、ピンヘッダーの代わりに、スライドSW(付属していません)SS-22SDP2 もしくは SS-22SDH2 を半田付けすると、高級感が増した様な気分になれます。
SS1,SS2 はピンヘッダー もしくは SS1,SS2 はスライドSW

VR101 と C1 の間に、ランドが5つ並んでます(IOR/Vio/3V3/Vio/5V)が、ピンヘッダーとかは付けない様にして下さい。(既に SJ5V をショートさせているので、ここの処理は不要です)
VIOSELはそのまま

キャラLCD を取り付けます。SD1602H 系ならば、写真のようにプラネジで固定できます。(写真では、先に足長ピンソケットを付けてしまいましたが、背の低いキャラLCD を先に付けた方が良いでしょう)
キャラLCD SD1602H

あるいは、2x7 ピンタイプならば、写真の様に、キャラLCD 付属の 2x7 ピンソケットを基板に取り付けます。この時、ピンソケットの余りがあるのならば、キャラLCD の支えとして、写真のように基板右端に取り付けると良いでしょう。 また、キャラLCD の backlight 用に A と K を引っ張り出しておいてください(もし A/K を接続しなくても、バックライトが点かなくなるだけで、致命的ではありませんが、キャラLCD によっては見づらいかもしれません)。 A/K の色は何でも良いですが、小生は、アノードのA=赤(aka)のA、カソードのK=黒(kuro)のK、という語呂合わせで、赤/黒にしました。


Arduino 用の足長ピンソケットを取り付けます。(写真では、キャラLCD よりも先に足長ピンソケットを付けましたが、背の高い足長ピンソケットは後の方が良いでしょう)


IC ソケットに U1 を取り付けます。向きに注意してください。
U1装着


Arduino Uno R3 以降は、TWI 設定は以下の様(黄色×2)にします。R3 で追加された SCL/SDA ピンソケットを使用するようになります。
TWI:R3タイプ
Arduino Uno R3 以前の Arduino の場合は、TWI 設定は以下の様(黄色×2)にします。従来の A4/A5 ピンを使用するようになります。
TWI:従来タイプ

また、TWI の Pullup 抵抗を有効にしたい時は、以下のようにします。(この写真では見やすいように Old/R3 選択の方のショートピンを外してあります。)
Pullup有効
逆に、他の TWI 機器で Pullup 抵抗が有効になっており、本シールドの Pullup 抵抗を無効にしたい場合は、ショートピンを外してください。
Pullup無し


<目視確認>

U1 を逆向きに取り付けていないか、部品の付け忘れが無いか、半田ブリッジが無いか、ピンが曲がっていないか、などを目視で確認します。


<通電確認>

Arduino に取り付ける前に、単独で +5V を印加させてみてください。 以下の写真の様に、Arduino 用ピンソケットの "5V" と "G" のピンに +5V を供給するのが、一番楽です。 写真は分かりやすいようにピン側から印加させてますが、もちろん、ソケット側から印加させても構いません
電源供給方法

LCD に以下の様なメッセージが表示されれば OK です。なお、写真と違って、表示される Ver.番号は、v1.00 以降になってるはずです。 (なお、この写真の電池は4本合わせても 5.3V までにヘタってます。U1 の耐圧が max. 6V ですので、新品の電池なら3本にしておいた方が良いでしょう)
通電確認

何も表示されないぞ!という時は、あわてず、LCD コントラスト調整用の VR103 を調整してみてください。
コントラスト調整

VR103 を幾ら調整しても、それでも表示されないときは、すぐに +5V を外してください。そして、半田付けに間違いが無いか確認してください。 良くある間違いは、基板裏の SJ5V, SJ3 を半田ショートさせていないケースです。あとは、U1 の足が曲がっていて、きちんと装着されていないケースも考えられます。

また、IC や LCD の金属部分以外を指で軽く触ってみて、異常に熱くなっていないか確認してみてください。


<Arduino に接続>

Arduino 本体と直接接続する場合は問題無いのですが、間に別のシールドを挟む場合、そのシールドが Arduino UNO R3 で追加されたピンソケットに対応していない場合があります。
その場合でも、Arduino UNO R3 ならば、A4/A5 ピンを使用する様にショートピンの設定を変更すれば良いのですが、 Arduino Leonardo では A4/A5 ピンは SCL/SDA の機能を持っていませんので、この方法では上手くいきません。 結局、ジャンパー線などで Arduino 本体の SCL/SDA ピンから引っぱってくるしか無いと思います。


<動作確認>

Arduino と接続したら、動作確認をしましょう。

まずは、3連DIPSW を全部 OFF にしてから、Arduino の電源を入れ、カナ LCD ライブラリを使用しない無関係なスケッチを入れてみて、以下の様に「ア38」と表示される事を確認します。 ('ア' はアドレスの'ア'の意味です。8文字タイプに対応するため、この様な苦しい表記になりました)
TWIアドレス表示

続いて、その状態で3連DIPSW の SW3 を ON にしてみて下さい(この時、ドライバ等でショートさせないように注意してください)。バックライトが点くはずです。 小型のプラスドライバで VR101 を調整する事で、バックライトの明るさを調整できますので、丁度良い明るさにセットして下さい(結構、明るくなります)。
バックライトの明るさ

そして、Arduino IDE から、「カナ LCD ライブラリ」に添付のサンプル・スケッチ「HelloWorld」を Arduino に転送し、無事に「コンニチワ、セカイ!」と表示されるか、確認してみてください。
HelloWorldスケッチの表示写真

以上が問題無く実行できたなら、組み立て完了です。


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